文部科学省は、1年間に学校側に帰責性のある理由で退学・除籍・所在不明となった留学生が留学生総数の5%を超えた大学を「改善指導対象校」(ISGI)に指定し、公表します。目的は留学希望者への周知です。公表は日本語と英語のみです。
基本情報
- 公表主体
- 文部科学省
- 現行リスト
- 令和7年度指定、2026年2月19日公表
- 指定校数
- 2校
- 基準
- 1年間の帰責性ありの退学者等率が5%超
- 対象範囲
- 学校教育法第1条の大学・高専のみ
- 対象外
- 日本語学校・専門学校は制度の外
令和7年度「改善指導対象校」 (2026)
公表されているのに、必要な人が読めない
文部科学省は毎年、留学生を多く失った大学を公表しています。学生本人の事情による退学ではなく、学校側に帰責性があると判定された退学です。
制度は 2024年4月26日の文部科学大臣決定により設けられ、現行のリストは 2026年2月19日に公表されました。1年間の帰責性ありの退学者等が留学生総数の 5% を超えた大学が「改善指導対象校」(英語表記 ISGI)に指定されます。
公表の目的は留学希望者への周知です。公表言語は日本語と英語。一方、在日留学生の出身国上位3か国は中国・ネパール・ベトナムです。
令和7年度の指定校
在籍数の基準日は2024年5月1日、退学者等の算定期間は2024年4月〜2025年3月です。
東京福祉大学は留学生2,470人のうち152人 —— 6.2%。名古屋経営短期大学は94人のうち7人 —— 7.4%。
比率の方が重要です。留学生94人の短期大学は、数が小さいから問題が小さいのではありません。7.4%はこのリストで最も高い率です。
5つの判断基準 —— 実際に使うべき部分
退学等が学校の帰責とされるのは、次の5項目のいずれかに該当する場合のみです。本人の死亡や家計急変などは明示的に除外されます。
(1) 日本語能力。 入学者選抜で必要な語学力(日本語で授業を行う場合は日本語能力試験N2相当以上が目安)の確認が不十分で、入学後の支援も不十分な場合。
(2) 経費支弁能力。 支弁能力の確認が不十分で、授業料未納により除籍した場合。
(3) 入学後のサポート。 修学・生活支援や心身の健康管理が明らかに不十分な場合。
(4) 入学者選抜。 本来出願資格とすべき経費支弁能力の多寡・最終学歴・年齢に配点を設定し、その得点を除けば合格水準に達しない場合。
(5) その他。 上記以外で帰責性ありと判断される個別事情。
(1)と(4)を並べて読むと、文科省が描いている失敗の型が見えます。授業についていけないと分かっていながら、支払能力を理由に入学させる学校です。
どの学校を選ぶときにも使える質問
リストは2校ですが、基準は全大学に適用されます。合格を承諾する前に、学校にも、学校を代理する仲介業者にも、そのまま聞いてください。
- この課程の日本語要件は何ですか。どう確認しますか。 日本語による授業なのに要件がないという答えなら、(1)が該当し得ます。
- 入学後の語学支援は週何時間ありますか。
- 授業料の支払いが遅れた場合はどうなりますか。 聞きたいのは面談と分納であって、除籍ではありません。
- 留学生の修了率はどれくらいですか。
これらの質問を歓迎しない相手がいたら、その人が誰から報酬を得ているかが分かります。留学仲介業者のページで、その仕組みを説明しています。
このリストが語らないこと
安全証明ではありません。 基準は5%です。1年に4.9%の留学生を失った大学は指定されず、公表もされません。
日本語学校・専門学校は対象外です。 対象は学校教育法第1条の大学・高等専門学校のみ。日本語学校を検討している人が読むべきは認定日本語学校一覧です。
指定は出発点であって判決ではありません。 指定校は運営を続け、継続的な指導下に入ります。改善して外れる学校もあります。過去1年の事実を示すものであり、あなた個人の経験を予測するものではありません。
更新について
指定は年1回更新されます。本ページは最新の公表内容を掲載し、公表日を明示します。上記の日付が1年以上前であれば、文部科学省の原典を直接ご確認ください。
よくある間違い・注意点
- 指定は不正の認定ではなく、学校が閉鎖されるわけでもありません。帰責性ありの退学者等率が5%を超えたと文科省が算定し、以後継続的に改善指導を行うという意味です。年度によって指定・非指定は変わります。
- リストに載っていない=安全、ではありません。基準は5%です。留学生の21人に1人を失った大学でも線の下なら公表されません。
- 日本語学校や専門学校に出願する人にとって、このリストは何も語りません。学校教育法第1条の大学・高等専門学校のみが対象です。
よくある質問
私が行く日本語学校はこのリストに載りますか?
載り得ません。この制度の対象は学校教育法第1条の大学・高専のみです。日本語学校は法務省告示機関として別の枠組みで管理されています。[認定日本語学校一覧](/ja/study/accredited-japanese-language-schools/)を参照してください。
リスト掲載校から既に合格をもらっています
慌てる理由にも、無視する理由にもなりません。下の5基準をそのまま学校に質問してください。日本語要件はどう確認したのか、入学後の支援は何があるのか。改善指導中の学校ほど、明確に答える動機があります。曖昧なら、それが答えです。
2校しかないリストに意味はありますか?
意味があるのは判断基準の方です。帰責性ありとされる第一の型は「日本語能力を十分確認せずに入学させ、入学後の支援もしない」です。この失敗は5%の線の下でも広く起きています。
公式リストはどこにありますか?
文部科学省が日本語と英語で公表し、JASSOが Study in Japan に転載しています。両方を出典に載せています。
公式情報源
- 文部科学省——「改善指導対象校」指定について(原典) (2026-07-24)
- 文部科学省——ISGI(英語版) (2026-07-24)
- 文部科学省——指導指針(令和6年4月26日文部科学大臣決定) (2026-07-24)
- Study in Japan (JASSO)——ISGI ページ (2026-07-24)
このページは一般的な情報の提供のみを目的としており、法的助言ではありません。出入国管理制度は変更されることがあります。必ず上記の公式情報源でご確認ください。